iOS標準アプリにOffice 365を設定する
iOS標準のメール・カレンダー・連絡先アプリを使って、Microsoft Office 365のExchangeを利用することができます。
MobileIron CloudでiOS向けのExchangeアカウント構成を作成して配布することで、ユーザーは手作業でアカウントを追加する必要が無くなります。またMobileIron Cloudから配布したExchangeアカウントはiOS上で「管理されたアカウント」として扱われるため、個人で追加したGmailなどのアカウントとはデータが分離・保護されます。また管理されたアカウントはそこでダウンロード済みのメールや添付ファイルと共に遠隔で削除することが可能です。
Exchange構成を作成します。MobileIron Cloudの管理画面を開き、[構成]をクリックしてください。
[+追加]をクリックします。
[Exchange]をクリックします。見つけにくいときは上部の「構成を検索」ボックスを使って検索できます。また左側のフィルタを選択することで、特定のOSプラットフォームやバージョンに有効な構成を表示を絞り込むこともできます。
「Exchange構成の作成」画面に切り替わります。「名前」に任意の名前を入力してください。この名前がiOSデバイスでのアカウント名になります。「Exchangeホスト」はOffice 365では常に”outlook.office365.com”になります。
画面をスクロールし、[交換ペイロードにOAuthを有効化]にチェックを入れてください。「ユーザー」には”${userUID}”、「メールアドレス」には”${userEmailAddress}” 属性を設定します。このExchange構成をデバイスに配布する際に、ユーザー毎の属性の値が動的に設定されます。設定を終えたら[次へ]をクリックしてください。
ヒント ${userUID}はMobileIron CloudのユーザーIDを示します。ローカルユーザーの作成でも少し触れましたが、多くの組織がActive Directory上のUPNをPCやOffice 365へのサインインIDとしていますので、MobileIron Cloudのユーザーとしても同じIDを使うのは良いことです。MobileIron CloudのユーザーをAD/AADと同期する場合にはデフォルトでAD/AAD上のユーザーのUPNがMobileIron CloudユーザーのUIDとなります。さらに${userUPN}属性が設定され、この値にもAD/AAD上のUPNが入ります。
配布先のオプションに[すべてのデバイス]を選び、[完了]をクリックしてください。
これでExchange構成を追加できました。「構成」画面で一覧を確認できます。
管理画面での作業は以上です。
iOSデバイスがチェックインすると、この構成のOffice 365のアカウントが自動で追加されます。「設定」アプリの「パスワードとアカウント」を開くと確認することができます。
Office 365へのサインインIDが配布されましたが、Exchangeと同期するためには認証が必要です。アカウント名(画面では[職場のOffice 365])をタップして開き、認証を行います。[パスワードを再入力]をタップしてください。
画面の指示に従い、アカウントとパスワードを入力して認証します。
認証が完了し、同期対象や期間の選択ができるようになりました。
iOS標準の「メール」アプリを開くと、Office 365のメールボックスが追加されたことが確認できます。
iOS標準の「カレンダー」アプリでもOffice 365のカレンダーが追加されたことが確認できます。カレンダーアプリを起動し、画面下部の[カレンダー]をタップします。
カレンダーの一覧で、Office 365のカレンダーを同期していることが確認できます。
iOS標準の「連絡先」アプリにもExchangeの連絡先が同期されています。同アプリを起動し、画面左上の[グループ]をタップします。
グループの一覧に、企業用の連絡先が追加されたことが確認できます。
これでiOS標準のメール・カレンダー・連絡先アプリでOffice 365のExchangeを利用するための設定は完了です。